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【フードコラム Vol.9】 『肥満』と『ダイエット』について

2020.09.19 HELLO! STUDIES 健康・ケア / その他 / 西宮阪急店 / うめだ阪急店 /

最近、「コロナ太り」が日本でも話題になって

ダイエット商品がよく売れていると耳にします。太るのは簡単なのに、痩せるのはものすごく時間がかかります。

ワンちゃんも人間同様に『肥満』は大きな問題になっています。それは、想像以上に健康に害を及ぼすからです。『肥満』とは何かを理解して、どうやって『ダイエット』をしていくのが良いか考えてみましょう。

そもそも『肥満』とはどんな状態でしょう?

身体を構成するのは、骨・内臓・筋肉・脂肪等で、骨・内臓・筋肉などの総重量を「除脂肪体重」(Lean Body Mass・LBM)といい、あまり増減はありません。それに対し、「体脂肪」は増減が大きく、体脂肪が増えた状態を『肥満』と言います。

『肥満』は生活の質を低下させ、疾病のリスクも大きくします。

  • いろいろな病気の要因になる
  • 病気を悪化させる原因となる
  • 投薬や麻酔の量を増加させる
  • 健康寿命が短くなる  など

『肥満』の多くは、消費エネルギーより摂取エネルギーの方が多いことが原因

余剰エネルギーは皮下脂肪に蓄積されます。『肥満』の原因は

  • 食事の量が過剰、もしくはバランスが悪い
  • おやつの与えすぎ
  • 運動不足   など

『肥満』は食事や日常生活の見直しが大切で、ほとんどが飼い主さんのコントロールで改善ができます。ただし、食事量や内容が変わってないのに体重の増加や異常な食欲がある場合は、代謝などの病気のおそれもあるので、獣医師に相談された方か賢明です。

残念ながら『肥満』になってしまった場合

『ダイエット』をどのようにすればよいか?

ポイントは2点

  • 食事管理
  • 適切な運動量

ただし、運動については状態によって循環器や関節などに負担がかかることもあるので、まずは食事管理からはじめて、運動量を増やすことをお勧めします。

『ダイエット』に必要な食事管理のポイントは

  • 摂取カロリーの把握

愛犬の一日に必要な摂取カロリーを把握し、食事の給餌量を見直す。おやつを与える場合は、一日の摂取カロリーの5~10%以下に抑えてください。

  • バランスのよい食事を心掛ける

『ダイエット』をすると食事のバランスが崩れることがあります。必要な栄養素まで減らして病気になる事もあるので、筋肉量を維持しながら脂肪を減らし、基礎代謝を上げるようにしてください。

『ダイエット』計画を立て、「1ヶ月で今の体重の5~7%減量」を目指して摂取カロリー計算をしていきます。『ダイエット』で最も大切なのは、飼い主さんの気持ちです。愛犬の健康を考えれば『肥満』はとてもリスクが高いことが理解して頂けたかと思います。

愛犬にはいつまでも健康で長生きしてもらいたいですね。

 

 

2020年9月10日発行 CUUN 9月号の掲載

阪急ハロードッグ フードコンシェルジュ

ペット栄養管理士  坂田 正次