2020.05.18 HELLO! STUDIES 健康・ケア / その他 / 西宮阪急店 / うめだ阪急店 /
と疑問に思う人も多いと思います。『免疫』とは自分にとって危害となる異質なものを排除し、身体を正常な状態に保つ機能のことです。
まず、免疫力が落ちると「下痢をしたり、風邪を引きやすくなる」「皮膚炎や口内炎などになりやすくなる」などの症状が出ます。
免疫力は粘膜や皮膚の「バリア機能」が大切で、それ自体は免疫の働きはありませんが、病原菌から身体を守るために重要です。粘膜や皮膚が乾燥した状態では、「バリア機能」が落ちます。極端なダイエットや肥満などで代謝異常を起こすと免疫細胞の数が減り、働きが悪くなります。また、ストレスによりアドレナリンの働きが活発になる事で、心拍数や血圧が上昇し、免疫力が低下します。
それは『きちんと食べる』ことです。食べることで、免疫力を発揮するための必要な栄養素を補給できます。
『免疫力を高める』食事のヒントとして、『免疫力の70%は腸内で決まる』といわれます。免役細胞の50%は小腸、20%は大腸に集中しています。小腸の表面には病原菌やウイルスなどから外敵を守る指令を出すセンサーが沢山あり『免疫の司令塔』と呼ばれています。大腸は小腸で不要になった残りカスが送られてくるため、ストレスや乱れた食生活などで「ぜん動運動」が弱くなり。大腸内でその残りカスの「腐敗」が起き、悪玉菌が増殖して免疫力が落ち、ウイルス感染や病気を引き起こします。
腸内で善玉菌を増やすヨーグルトや納豆などの醗酵食品や便通をよくするイモ類やきのこ類などの食物繊維を含む食材が、腸の免役細胞を活発にしてくれます。その他に、免役細胞や粘膜、皮膚の材料となるタンパク質は、免疫力の土台を支えます。タンパク質が不足すると免役細胞が減少して、抵抗力が落ち易くなります。肉や魚、豆腐や大豆製品、ゴートミルク(ヤギミルク)などタンパク源となる食材は毎日欠かさずとりましょう。また、ブロッコリーやニンジン、カボチャ、赤ピーマンなどビタミンA、C,Eなど抗酸化ビタミンを多く含む野菜は、免役細胞を増やし、活性化させる働きがあります。忙しいときなどは市販の野菜ジュースを活用してもいいと思います。
一つの食材に偏ることなく、多種類の食材、特に発酵食品、食物繊維、タンパク質、抗酸化作用のある野菜を意識して取り入れ、飼い主さんも愛犬も季節の変わり目に起こる体調不良や病気に負けない体作りをしましょう。
2020年5月10日発行 CUUN 5月号の掲載
阪急ハロードッグ フードコンシェルジュ
ペット栄養管理士 坂田 正次