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【フードコラム Vol.38】フードローテーションのお話

2023.03.18 HELLO! STUDIES 健康・ケア / その他 / 西宮阪急店 / うめだ阪急店 /

「好き嫌いをなくすために、ドライフードを朝は肉、夜は魚という具合に毎食変えて与えています。」

という方も多くいると思います。ドライフードのローテーションを意識している飼い主さんは、フードメーカーもこだわっているケースが多く、こだわりのメーカーほど添加物の量が少なく、開封してからの鮮度が大切になります。

ドライフードの油が傷むと

『過酸化脂質』と言われる身体に悪影響を及ぼす油になります。「開封して時間が経ったスナック類を食べると胃が持たれる。」それは酸化した油(過酸化脂質)を摂取したことによって胃に負担がかかっていることです。そのため、ドライフードをローテーションするときは、お気に入りのフードを何種類か見つけたら、2~3週間くらいで食べきれるくらいのサイズのものを使い、使い切ったら次のフードに切り替えることをお勧めします。

短期間でいろいろな種類の食材摂取ができなくても

3カ月、半年という単位でみると、様々な食材がカラダを作ってくれます。いろいろなフードをローテーションする場合、ドライフードであれば、小分けにして真空パックにして保管すると、空気に触れずに管理でき、油の鮮度が保たれます。また、ウエットフードを利用する場合は、缶詰やレトルトは開封してから翌日までのうちには食べきるものを選び(要冷蔵で密封保管)、いろんな缶詰をローテーションしたり、ドライフードにトッピングしたりするのもお勧めです。

フードなど食べたものは胃に入り

さまざまな消化酵素で細かく砕かれ、腸で吸収されて便に出ます。このときに胃、胆嚢、膵臓、腸内細菌の働きがとても重要で、これらの臓器や腸内細菌は、毎日同じものしか入って来なければ同じ仕事しかしないですが(季節や体調によって異なりますが)、違うものが入ってくるとビックリして、それらの臓器や腸内細菌はいつもと違う仕事をしなければならないので負担になります。「フードを切り替えるときは数日かけて切り替えないといけないのでは?」と言われますが、これは『同じ種類のフードを長期間与えていた場合』です。頻繁に違うものを食べていれば、臓器や腸内細菌たちはフレキシブルに働き、何が入ってきても柔軟に対応できるので、いつでも腸内環境が正常に保たれ、免疫力もUPします。(免疫細胞の70%は腸が作っています)

愛犬の食事の答えはひとつではありません

愛犬もいろいろなものを食べることで毎日の健康が維持でき、暮らしが豊かになり、さらに飼い主さんとのコミュニケーションも増え、より良い関係につながって幸せになると思います。愛犬の幸せは家族の笑顔ですから。

 

2023年2月10日発行 CUUN 2月号の掲載

阪急ハロードッグ フードコンシェルジュ

ペット栄養管理士  坂田 正次