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【フードコラム Vol.36】健康で長生きの犬の食事とは

2022.12.10 HELLO! STUDIES その他 / 西宮阪急店 / うめだ阪急店 /

愛犬が元気で長生きをするのは飼い主さんの願いです

ここ数年で犬の寿命は延びていますが、犬は『筋肉量が多く、体脂肪が少ない体型』が健康で長生きであると2016年にアメリカで発表された研究結果があります。その理由は筋肉が行う仕事を知れば納得がいきます。

【筋肉が行う仕事】

  • 筋肉が伸びたり縮んだりすることで、立つ、座る、歩く、走るなどの動作、関節や骨格を維持。
  • 体内で発生した熱の放出や、寒い時には体が震え、熱を作り出すなど、筋肉を収縮して体温調整を行なう。
  • 筋肉量の増加で、基礎代謝が向上。(基礎代謝は筋肉量に比例する)
  • 運動をすると筋肉が動いて体温が上がり、血行が促進され、白血球に含まれる免疫細胞が活性化し、免疫力が高まる。
  • 骨格筋(運動して増やせる筋肉のことで、筋肉全体の約40%)がホルモンを産生する。
  • 筋肉はカラダの中で最も多く水分を蓄え、筋肉が多いほど熱中症や脱水症状のリスクが低くなる。などです。

また、除脂肪量(脂肪を除いた筋肉、骨、内臓などの重さ)が犬の健康長寿と関連性があり

筋肉量と体脂肪量のバランスで健康寿命が左右されます。筋肉は日々合成と分解を繰り返しますが、シニア期は加齢により合成能力が低下していくため、筋肉量がだんだん減少していきます。愛犬が健康で長生きするポイントは『筋肉を増やす。減らさない。減るスピードを遅くする』ことです。

そのためにも

必須アミノ酸(体内で補うことができないアミノ酸)のBCAA(Branched Chain Amino Acid;(分岐鎖アミノ酸)の摂取が必要です。BCAAとは、必須アミノ酸の、バリン、ロイシン、イソロイシンの総称で、筋タンパク質(筋肉構成するタンパク質総称)の約35%がBCAAで高い割合で占めています。その役割は、ロイシンで「細胞の遺伝子に指令」を出し、バリンとイソロイシンがそれに反応して「筋タンパク質の合成と分解抑制促進」を行います。近年では筋肉量の減少の原因はBCAA の摂取量の減少と考えられ、特にシニア期には積極的にBCAA の摂取が望ましいとされています。

BCAAが多い食品として

マグロ、カツオ、鶏ささみ、豚ヒレ肉、牛モモ肉などがありますが、BCAAのみを多く摂取するのではなく、必須アミノ酸をバランス良く摂ることが推奨されています。

阪急ハロードッグのeugreenドライフードは

AAFCO成犬基準で、バリンは約2.1~2.4倍、ロイシンとイソロシンは約2.2~2.6倍とBCAAが豊富で、しかもユーグレナ配合なので必須アミノ酸がバランスよく摂取でき、しかも粗脂肪は7.0~11.0%(既存のドライフード平均の約1/2~2/3)と低脂肪です。特にシニア期では、必須アミノ酸と低脂肪の食事を積極的に摂ることが最も大事なことです。

加齢によって筋肉量が減っていく事には逆らえませんが

その減り方を緩やかにし『筋肉を維持。増やす。そして体脂肪を増やさない』ことがシニア期には大切です。愛犬の健康を維持し、一緒にいられる時間を長くしたいと思いませんか。

 

2022年12月10日発行 CUUN 12月号の掲載

阪急ハロードッグ フードコンシェルジュ

ペット栄養管理士  坂田 正次