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【フードコラム Vol.29】油断大敵!5月になったら熱中症に注意

2022.05.10 健康・ケア / 西宮阪急店 / うめだ阪急店 /

新緑がまぶしく、少し動くと汗ばむシーズンになりました。

そんな気持ちの良い季節ですが、犬の熱中症は、毎年5月頃から発生し始めます。そして6月に入ると急激に増加し、7~9月にピークを迎えます。

熱中症の原因は2つに大別されます。

・環境による要因:高温、多湿、換気不足等

・体の状態:屋外での運動等で体内に熱がこもり、脱水を起こす。

これら2つの要因が重なり合うときに熱中症が起こりやすいと考えられます。また、日差しが強い屋外だけではなく、室内でも熱中症は起こります。

熱中症対策として

飼い主さんが外出時にはエアコンをつけっぱなしにして行く方が増えてきましたが、実は愛犬が留守番をしているときよりも、飼い主さんが一緒に在宅しているときのほうが、熱中症が発生しやすいという意外な結果が出ています。愛犬が留守番しているときの熱中症の発生率は36.4%だったのに対し、飼い主さんが一緒に在宅しているときの発生率はそのおよそ2倍の63.6%にあがるという報告があります。(※アニコム損害保険株式会社より)

成犬が適温だと感じる温度は

15~ 23℃とされていることから、飼い主さんが快適な室温だと感じる温度でも、愛犬にとっては暑すぎるという場合があるため、在宅中の時も「犬にとって快適な室温かどうか」を意識するようにしてください。

犬の熱中症対策のもうひとつは水分補給

犬の場合は「熱中症対策に!」と、水を差し出してもなかなか飲まなので、水分の多い食材を取り入れてみることがおすすめです。特に、今からが旬の野菜は身体の熱を冷やしてくれ、水分補給に一役かってくれます。おすすめの夏食材を3つご紹介します。

  • レタス:水分量:100gあたり95.9g。リラックス効果があり、体内の余分な水分を排泄する作用があります。
  • キュウリ:水分量:100gあたり95.4g。身体にこもった余分な熱を冷まし、潤いを与えてくれる働きがあります。
  • トマト:水分量:100gあたり94g。水分を補い、身体のほてりを解消する作用があります。ミニトマトは普通サイズのトマト

に比べ、カリウム、カルシウム、食物繊維、ビタミンAなどの栄養価が1.5~2倍ほど高いと言われています。ヘタは取り除いて与えるようにしてください。(水分量:文科省食品成分データベースより)

これらはどれも生の状態でも与えることが出来るもので、初めて食べる食材は、少量から与えて様子を見るようにしてください。また、カラダを冷やす作用が強い食材のため、お腹が弱い子には加熱したものを与えるなどして調整してください。どんなに良い働きを持つ食材も食べ過ぎは逆効果になることもありますので注意してください。食物アレルギーや病気等がある場合などは、獣医師へ相談をしてから与えるようにしてください。また、ヤギミルクは犬の嗜好性が良いので、水分補給にお勧めです。

ヒトには気持ちの良い気候でも

犬には熱中症が起こる可能性があります。熱中症の危険から愛犬を守るため、熱さ対策をしっかりしてあげてください。

食材も食べ過ぎは逆効果になることもありますので注意してください。

 

 

2022年5月10日発行 CUUN 5月号の掲載

阪急ハロードッグ フードコンシェルジュ

ペット栄養管理士  坂田 正次