2022.02.10 HELLO! STUDIES 健康・ケア / その他 / 西宮阪急店 / うめだ阪急店 /
秋から冬にかけて脂肪を蓄えようとする動物の本能で、必要以上に食べて太ったり、寒いので運動量が減ったりします。特に冬場は喉があまり渇かず水分摂取が減り、オシッコの量が極端に減る子もいます。
特に、日頃から水分摂取量が少ない小型犬は、寒くなると体温低下を防ぐため、ますます水分を摂らない傾向にあります。水分をたくさん摂取し、運動をすれば、結晶は結石になる前に尿と一緒に排出されますが、運動しない、水分を取らないとなると、尿が長く体内に留まり、『尿路結石症』になる恐れがあります。結石ができやすいのは「膀胱」と「尿道」で、それぞれに結石ができた状態を「膀胱結石」「尿道結石」といいます。
尿に含まれるリン、カルシウム、マグネシウムなどのミネラル成分が結晶化し、腎臓、膀胱、尿道などの泌尿器で結石になる病気です。要因として主に「飲水量の減少」と「運動不足」で、その他に「食事の種類」、「「細菌の尿路感染」、「肝疾患」などが要因と言われています。
「便やオシッコが上手く出せない」ことが多くみられます。何度もトイレに行ったり、トイレに入ってなかなかオシッコが出てこなかったり、トイレで唸っていたりします。尿が丸一日出ないことで尿毒症や腎炎になり、命に関わることもあります。冬場のトイレの様子は特に気を配ってあげ、出たオシッコを観察し色が違うなど普段と様子が違うと感じたら獣医師に受診をしてください。結石ができても、明らかな症状が表れるわけではなく徐々に進行し、動物病院で診察した時には重症化している場合がありますので注意してあげてください。
十分に運動をすることと、水分をたくさん摂取して(犬は一日に体重の10%の水分摂取が必要です)尿をいっぱい出すことによって、尿の中の有害なもの(結晶や細菌など)を希釈し、膀胱内に尿が長い時間留まらないようにするのが大切です。冬場の水分摂取は食事で補うのが良い方法で、いつものドライフードを3分の2程にして、肉や魚・野菜で作ったスープやウェットフードを加える(ミックスフィーディング)と良いでしょう。ドライフードだけよりもミックスフィーディングの方が、尿路結石症の発生率が6分の1程に低下することが分かっています。
吸収率や利用効率が悪く、尿路にミネラルが溜まりやすくなると言われ、ミックスフィーディングで水分摂取を多くすれば、尿路結石症の予防になります。
十分に運動することと、水分摂取充分がポイントで、オシッコは我慢させずにドンドンできる環境にしてあげてください。多くの病気がそうであるように、尿路結石症の予防も適度の運動と規則正しい食事が大切なのです。