2021.07.18 HELLO! STUDIES 健康・ケア / その他 / 西宮阪急店 / うめだ阪急店 /
体調維持のためにも食事はとても大切です。犬の場合、夏は冬よりも必要なエネルギー量が15%程度低下するのが普通です。冬よりも食べないことを不安に思い、あれこれ与えると夏太りの原因となります。脂肪は体内で炭水化物やタンパク質の2倍以上の熱を作るため、夏は脂肪が低くても大丈夫なのです。低脂肪の食事は手作り食では調整可能ですが、ドッグフードの場合は、愛犬の体調や食欲に応じて低脂肪(粗脂肪10%くらい)を選んでみてください。
食欲がないと心配になりますが、いつもの食事の一部に夏の食材を取り込むことをお勧めします。食べさせてもよいのか心配な場合は、かかりつけの獣医師に相談してください。
例えば夏野菜は、体を冷やす効果のある食材が多く、犬の熱中症予防や夏バテ対策に最適ですので、旬の食材を取り入れることをおすすめします。
犬が食べてもOKな夏の食べ物の代表格のスイカは、水分が豊富に含まれているので、水分補給に最適で、夏バテ対策におすすめの食べ物です。ただし利尿作用でおしっこの量が増えることがあるので、食べ過ぎには注意してください(スイカを与える際には、皮と種を除いて小さくカットするなど消化しやすい状態で少量ずつ与えるとよいでしょう)。
トマトも夏を代表する野菜の一つです。抗酸化作用のあるリコピンやβ-カロテンを多く含み、水分豊富なので、栄養補給と水分補給を同時に行える食べ物です。
オクラは愛犬に生で与えることもできます。オクラは粘りのあるところが特徴ですが、栄養バランスもよく、利尿作用や免疫力のアップを期待でき、夏バテで疲れた愛犬の疲労回復にもおすすめです(繊維が硬い場合は、細かく刻むことをおすすめします。頭の部分は消化が悪いので、取り除いてあげてください)。
キュウリは、約95%が水分でパリッとした食感が特徴です。キュウリには、利尿作用と体を冷やす効果があるので、夏バテ気味の愛犬におすすめの食べ物です。
エネルギーを作るのに必要なビタミンB群を多く含む豚肉や卵などが適しています。夏バテで食欲がない時は、豚肉と卵で煮込んだスープを冷ましたものを少しずつ与え、食欲が出てきたら、カテージチーズなど消化のよい食べ物を少しずつ与えるのもよいでしょう。お腹の調子が悪い時は、まずはお腹を休ませるのが一番で、スープだけを与えるなど水分補給をしてください。
食事に注意することと、飼い主さんが愛犬をよく観察することが最も大切なことなのです。
2021年7月10日発行 CUUN 7月号の掲載
阪急ハロードッグ フードコンシェルジュ
ペット栄養管理士 坂田 正次