2023.05.23 健康・ケア / その他 / 西宮阪急店 / うめだ阪急店 /
(ちなみに人間には約45~60兆個の細胞があるそうです)その細胞は1秒で約100~1000万個ずつが死に、新しい細胞と生まれ変わります。酸素と栄養素を使って営まれるこの活動は新陳代謝と呼ばれ、生命を支える基本となるものです。そして新陳代謝が停止したとき、生命体は死を迎えます。
体には心臓や肺、胃腸、骨などいろいろな器官があります。心臓はポンプのように血液を体内に行き渡らせる、肺は呼吸によって吸い込んだ酸素を体中に送るなど、それぞれの器官は異なる役割を持ちます。起きているときも寝ているときも休まずに働くこれら器官の原動力はエネルギーであり、生きるために必要な活動、つまり生命を維持するのにはエネルギーが必要なのです。
その主役となるのが、体をつくる細胞の中にいる「ミトコンドリア」です。ミトコンドリアと言えば、なんとなく理科や生物の教科書に載っているものを見たことがある、という方も多いのではないでしょうか。ミトコンドリアは赤血球以外の細胞に存在し細胞の中で働くオルガネラ(細胞内小器官)のひとつで、主な働きとして、糖(グルコース)を原料とし酸素を使って細胞に必要なエネルギーをたくさん作っています。言い換えるならば、ミトコンドリアは“細胞の発電所”のようなものなのです。(正確にはATP『アデノシン三リン酸』というエネルギーのもとになる物質を作り出す)
24時間365日稼働し続けるミトコンドリアは、エネルギーをたくさん使う心臓や肝臓、膵臓、骨格筋(体を動かく筋肉)の細胞に特に多く存在しています。その総重量は体重の約10%もあり、体の中の最大臓器の肝臓が体重の約2%であることを考えると、ミトコンドリアが体にとっていかに重要な存在なのかが想像できます。
ミトコンドリアの機能が失われてエネルギー代謝障害を引き起こすと、心臓障害、中枢神経系障害、筋力低下、腎障害、肝障害などの症状が現れます。つまりミトコンドリアの活性化が健康を左右するのです。
傍らで活性酸素も生み出してしまうという性質があり、かつこの活性酸素によってミトコンドリアが傷ついてしまうため、活性酸素は除去する必要があります。しかしながら低体温になると活性酸素を除去してくれる酵素の力が弱まるため、ミトコンドリアを傷つけて働きを弱めてしまいます。ミトコンドリアの活性化という観点からも、体をしっかりと温めることが日々の健康維持のためにとても大切です。